6/27/2010
6月最後の日曜日は天候も良さそうなので、夕張山系の最高峰である標高1726.9mの芦別岳に行ってみる事にしました。札幌からのアクセスは良いのですが、その長大なアプローチの困難さから、今まで登るのをためらっていた山です。
午前4時45分入山です。
登山道はいきなりかなり急な傾斜で始まります。
今日のお出迎えはイチヤクソウ科ジンヨウイチヤクソウでした。
最初の急登が終わると比較的穏やかな登りになります。
登っていくと木に呻吟坂と書かれたプレートがありました。呻吟(しんぎん)とは辞書で調べてみたら苦しんでうめく事だとか。下に書かれた序曲の意味は後でわかる事となりました。
延々とやや急な登りが続きます。加えて気温が30度を超えてきたので汗が滴り落ちます。
負けるなとの励ましのお言葉?
今年の初見のギンリョウソウです。
側面観。
下からのぞきこんでみました。
見晴台に到着。
遠く大雪山系が見えていました。
結構急な直登です。先行している人が小さく写っています。
ユリ科ツバメオモトが見られました。
ラン科ハクサンチドリが満開でした。
花序の部分。
シソ科ニシキゴロモの白花です。
ジンチョウゲ科の常緑小低木のカラスシキミです。
4裂している花冠のように見えるのはがくです。直径5mmほど。
やっとの思いで鶯谷に到着です。
ツツジ科ウスノキだろうと思います。
鶯谷を過ぎるとあたりの景色がちらほらと見えてきました。
芦別岳の登山コースは旧道と新道があり、今日は新道コースを登っています。見えているのは旧道側の景色です。
登山道脇に雪渓が見られました。
まだまだ登りが続きます。
ようやく半面山に着きました。行程の3分の2を消化しました。本当に長いアプローチで呻吟の意味がわかりました。
このあたりから、前岳の雲峰山(右)と主峰(左)が見えてきました。
熊の沼という小さな沼です。ここから雲峰山への登りとなります。
今日のお目当てはスミレ科フギレキスミレです。雲峰山でたくさん見られました。
花は直径15〜20mmほどでした。
葉のふちに細かな毛が見られます。
葉は大、中、小の3葉からなり、一番下の葉が小さいです。
側花弁と唇弁にすじが入り、側花弁には毛が生えています。
斜め前から見た所です。
側面観です。距はありませんでした。
典型的な姿。
疲れを癒してくれます。
雲峰山中腹から見た旧道方面の様子です。
一輪だけあったキンポウゲ科エゾイチゲの変種ではないかと思われるものです。
花弁が赤紫色を帯びています。
葉は3小葉からなり、表面に細かな毛が見られます。
またフギレキスミレです。3人姉妹。
花の様子。
兄弟。
キスミレの類はお気に入りの一つです。
雲峰山山頂から見た芦別岳山頂です。今日は暑くて思っていた以上にスポーツドリンクを消費してしまったのでここで引き返す事にしました。折角アイゼンも用意しておいたのですが、、、山頂までは急な雪渓登りもあるので注意が必要だそうです。
6月上旬には山頂付近でキンポウゲ科ツクモグサも見られるようです。
雲峰山山頂で見られたバラ科ミヤマダイコンソウです。
フギレキスミレに混じって見られたミヤマキスミレではないかと思われるものです。葉がやや細長いです。
花弁がフギレキスミレより長いようです。
おしまいは登ってきた時にはまだ開いていなかったキキョウ科タニギキョウです。直径6mmほどの小さな花です。
今日は山頂まで行けませんでしたが、いずれまた登ってみたいです。