○もどる

6/12/2011

今日はお天気はくもりの予報。雨の心配はさほどなさそうだったので昨年山頂まで行けなかった芦別岳にまた登ってみる事にしました。午前4時入山です。

今日のお出迎えは草丈15cmほどのギンランでした。

ササバギンランも見られました。草丈20cmほど。

ユリ科ツバメオモトもあちこちで咲いていました。

平地ではもう終わってしまったミヤマスミレもまだたくさん咲いていました。

ムラサキヤシオは八分咲きといったところでしょうか。

スイカズラ科オオカメノキは満開でした。

中央に両性花がたくさん付いて、その周囲を飾り花が取り囲んでいます。

エゾイチゲはいたる所で群生していました。

メギ科サンカヨウも咲き始めていました。

標高の低い所ではミヤマキスミレが咲いていました。

花は直径15mmほどで、側花弁に毛が見られます。

シラネアオイの白花。

昨年より早いペースで鶯谷に到着。

札幌の砥石山で発見されたというユリ科トイシノエンレイソウが数株見られました。

花弁はなく、がく片が緑色で子房が褐色、葯が白っぽいです。

花の直径は20mmほどで、雌しべが3裂しています。

2株並んで咲いていました。葉の大きさに比べて花は小さい感じでした。

正面観です。

この花は砥石山で探した事はあるのですが、見つからず、今回初見となりました。ラッキー!

ツツジ科コヨウラクツツジもたくさん見られました。

下から見上げて見た所。花冠は壷状で先端が5裂しています。

キンポウゲ科ミツバオウレンも満開。白い花弁状のものはがく片で、その内側にある黄色い匙形のものが本当の花弁です。

ツツジ科キバナシャクナゲも見られました。

咲き始めた花たちを見ながら登っていくと雲峰山の麓に到着しました。あいにくガスがかかっていて主峰は見えません。登山道もまだ雪に覆われています。通常の登山道はジグを切って登っていくようになっていますが、今日は山頂まで一気に直登で行きます。ここで結構体力を使います。

雪どけから間もない所にユリ科ショウジョウバカマがいくつか見られました。

茎の先端に6枚の花弁からなる花が多数付きます。

雲峰山頂上へと向かう途中で見た雪渓の様子。

雲峰山の雪渓登りを何とかクリアしていよいよ主峰への登りにかかります。雲峰山からはいったん高度を少し下げます。残念ながらガスで主峰の様子はよくわかりませんでした。

いよいよ最後の大詰め。かなり急な雪渓登りの始まりです。足を滑らせたら滑落は避けられません。慎重に一歩ずつ登っていきます。

ようやく山頂部が見えてきました。トラバースぎみに少しずつ進んでいきます。

雪渓登りが終わると雪のない山頂直下の岩場の登りになります。疲れもピークに達してきましたがあともう一息です。

午前10時45分、実に6時間45分かかってようやく標高1726.9mの山頂到着です。獲得標高差約1400m。しかしガスで周囲の展望はなしです。ちょっと残念。

山頂標識の脇にバラ科ミヤマキンバイが咲いていました。花の直径は15mmほどとやや小ぶりでした。

3小葉からなる葉の様子。

雪どけ直後の岩場などで見られるツツジ科コメバツガザクラのとてもフレッシュな群生です。

さあ、お待ちかね。キンポウゲ科ツクモグサの登場です。北海道ではこの芦別岳をはじめ、ピパイロ岳、ニペソツ山、ニセイカウシュッペ山、利尻山、ポロヌプリ山など限られた所でしか見られません。

花は直径3〜4cmほどで花弁のように見えるがく片が6枚見られます。

この時期草丈は10cmに満たない小さな草です。

咲き始めの時は全体が白い毛に覆われています。標高の高い厳しい自然条件から身を守るための手段なのかもしれません。

山頂では新道から登ってくると山頂標識裏の岩場に多数の個体が見られてとてもうれしかったです。

がく片の先端があまり尖っていないもの。

上から見た所。

全体の毛が非常に多かったもの。

上から見た所。雄しべ、雌しべは多数見られます。

なかなか素敵な咲き具合のもの。この花に出会うためには残雪が見られる登山道を登らなくてはなりません。数年前から見てみたいと思っていましたが、花期に天候が悪かったりしてようやく対面する事が出来ました。感激!!!

茎葉は3枚が輪生しています。

葉はふちが細かく裂けていました。

崖から真横に伸びていたもの。

斜め上から見た所。

このような群落も。

これも岩場にへばりつくような感じで咲いていたものです。

上から見た所。

咲き始めのもの。蕾がかわいらしいです。

ツツジ科ウラシマツツジも見られました。

この花も雪どけ直後でないとなかなか見る事が出来ません。まだ葉は開いていません。

ツクモグサを十分に楽しんでから慎重に下山です。

雲峰山から下山する方向を見た所です。画面右手の方へと降りていくのですが、250mくらい尻すべりをしてあっという間に降りる事ができました。

雲峰山を振り返った所。

さらに下山途中で半面山に着いた時にガスが消えて雲峰山と左手に主峰が顔を見せてくれました。

あとはひたすら降りるだけです。雲海がきれいでした。あこがれのツクモグサに出会えてちょっと疲れましたが素敵な一日でした。

inserted by FC2 system