9/15/2008
今日は札幌駅午前9時52分発の特急すずらん2号に乗って以前ポロト湖周辺の観察で訪れたことがある白老まで行くことにしました。
今日の目的地は白老町内にある萩の里自然公園という所です。
地図はこちら。
散策路のガイドはこちらから。
JR白老駅で萩の里自然公園散策ガイドマップというものを無料でもらえます。有料であってもおかしくない素晴らしい出来のものです。
JR白老駅から登別方向へ5kmくらい行くと萩の里自然公園の入口に着きます。
この道を進んで行くとログハウス風のセンターハウスという建物にすぐ着きます。
ここではこの公園の自然について写真などで詳しく紹介されています。
散策路に入ってすぐに名称不明の草に出会いました。
草丈10cmほどで茎の先端に長さ7mmほどの薄紫色の花を多数付けていました。
9月18日加筆。シソ科ヤマハッカであろうとのご連絡をいただきました。どうもありがとうございました。
花の直径は5mmくらいで上下2唇からなっているように見えました。
上唇は4裂して立ち上がり、下唇は2裂して前方に飛び出ています。
草丈1mほどのオミナエシ科オトコエシという多年草です。
花は茎の上部に多数付いて、一つ一つの花は直径5mmほどで花冠は5裂します。
この公園では8月上旬から9月中旬ころまで見られるようです。
キク科ネバリノギクだと思います。
頭花は直径3〜3.5cmほどで中央の筒状花のまわりを20〜60個ほどの舌状花が取り囲みます。
9月上旬〜10月中旬頃が花期のようです。
原産地は北アメリカです。
園路は一部ウッドチップが敷き詰められていて歩きやすくなっています。
謎のピンクのツリフネソウです。花の後部の距がまっすぐです。
正面観です。
この公園にあると聞いていたリンドウ科センブリが局所的に多数見られましたが、まだ蕾は硬く、花は今月下旬以降となりそうです。
直径5mmくらいの小さな花を付けるゴマノハグサ科エゾコゴメグサです。
草丈は10〜20cmほどで一年草です。
ここでの花期は8月下旬〜10月中旬くらいのようです。
花は葉腋に数個付きます。
拡大して見た所です。
花冠は上下2唇からなり上唇は2裂、下唇は3裂し裂片はさらに2裂します。
下唇には紫色のすじと黄色い斑が見られます。
小さいけれどかわいい花です。
園路は概ね平坦ですがちょっとした登り下りがあったり、さらに急な斜面には階段が設けられていました。
園路の総延長は14kmほどだそうです。
ここでやっと本日の目的の花に出会うことが出来ました。
ガイドマップには載っていなかったのですがここでの観察記録があるゴマノハグサ科コシオガマという一年草です。
草丈10〜30cmほど。
花は葉腋に横向きに付きます。
北海道では道央以南と太平洋側で見られるようです。
斜め前から見た所です。
花の長さは2cmほどでした。
側面観です。
正面から見た所です。上下2唇からなっていて直径15mmほどでした。
別の個体です。この草も園内では局所的に見られました。
広い園内を探し回ってなかなか見つけられず、帰りの列車の時刻が迫ってきてあきらめかけていた時に突然出会いました。
とてもうれしかったです。
反対側から見た所です。
正面観です。上唇は2裂、下唇は3裂します。
斜め前方から見た所です。
また別の個体です。
花の内部には赤紫色の斑点があり、下唇には白っぽい2つの隆起があります。
側面観。
下唇の隆起がよくわかります。
斜め上から見た所です。全体にごく短い腺毛が見られました。
葉を見るとシオガマらしさがわかります。羽状複葉で小葉には鋸歯が見られます。
長さ10〜60mmほど。
この公園は胆振地方の自然を残している貴重な場所のようです。春から秋にかけて様々な花が楽しめるようです。
帰り道で見かけたオミナエシ科オミナエシです。草丈1mほど。
秋の七草の一つです。
花は茎の先端に多数付き、花冠の直径は4mmほどで、先が5裂します。
今日も楽しい花見が出来ました。