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5/15/2011

今日は事前の天気予報ではあまり芳しくないような事が言われていて、午前3時30分に札幌を出発した時には確かにやや強い雨が降っていてどうなる事かと思いましたが、現地に着いてみたら5月らしい日差しに恵まれて一安心です。
お出迎えの花はオオタチツボスミレでした。

花は直径20mmほど。

スミレサイシンもあちこちで咲き始めていました。

花の直径はこちらも20mmくらいでした。

林の中でツツジ科イワナシが咲いていました。鮮やかなピンク色に引きつけられるものがあります。

花は長さ1cmほどの筒型で先端がごく浅く5裂しています。

オオバキスミレが群生している所が2ヶ所ほどありました。今年の春は体感的にはやや寒いような感じですが、花達は平年並みに開花しています。

ここの個体はやや小ぶりで、草丈8cmほどでした。

花の直径は15mmほどでした。

林内でラン科コアツモリソウを見つけました。かなり個体数は多かったです。草丈10cmほど。
開花が楽しみな草です。

蕾の様子。下向きに垂れ下がるように花が付きます。蕾の長さは15mmほど。

そして林内をさまようこと3時間あまり、ついに感動の初対面となったラン科ホテイランです。草丈8cmほど。見つけた時には思わず”あった!”と叫んでしまいました。あたりに人は全くいないので私の声はせいぜい熊さんくらいにしか聞こえなかった事でしょう。学名はCalypso bulbosaです。

今回も昨年のカモメラン探索以上の山勘を頼りに歩いてみて正解でした。私が花の観察を始めた頃には、こんな草があるんだと思っていて、図鑑の中だけの草でしたが、こうしてようやく見つける事ができたのは奇跡に近いかもしれません。

正面観です。この花を見るために昨年からいろいろ準備してきました。それから毎日この花の事ばかり考えていて何だかカリプソの呪縛にあっていたような感じでしたが、無事発見して呪縛から解き放たれ、満足感もひとしおのものがありました。

森の妖精とかプリンセスといった表現がぴったりの感じです。

左側から見た所です。そばに葉だけの個体があったので、来年は複数の花を見る事が出来るかもしれません。

左斜め上の方から見た所です。背の苞と3つのがく片、2つの側花弁の何とも言えないピンク色がとても素敵です。

また右側から見た所です。

側面観です。唇弁と距が下方に伸び、がく片と側花弁は放射状に前方に出ています。

背後から春の日差しを受けてひときわ輝いて見えます。唇弁のオレンジ色の模様がわかります。

唇弁、距、がく片、側花弁すべてにピントを合わせるのが難しかったです。

上方から見た所です。がく片、側花弁、苞の様子がよくわかります。

もう一度正面観です。

斜め上からアップで一枚。

アップで側面観です。唇弁の下に距が飛び出ています。距が突出しないものはヒメホテイランとして区別されるそうです。

先端が2つに分かれている距の様子がわかります。

斜め後ろから距と唇弁の様子を見てみました。

葉は基部に一枚だけ付いていました。長さ4cmほど。全体にしわがよったような感じでした。気がついたらホテイランだけで50枚くらい撮影していました。ブヨが非常に多くてあちこち刺されてしまいましたが、そんな事は全然気になりませんでした。

フイリミヤマスミレにもご挨拶です。

ホテイランが森のプリンセスなら、こちらは森のプリンスといったところでしょうかね。
ラン科イチヨウランです。背景に紛れて見つけにくいものです。
草丈15cmほど。

正面からアップで一枚。

側面観です。距はありません。

今日も本当に大きな収穫に恵まれた素敵な一日でした。

最後にやや上方から一枚。優美な姿です。

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