8/26/2010
今日は午後からラン科ジンバイソウという草を見るために、とある落葉樹林に急遽出没です。数年前からこの時期になると探しに出ていたのですがようやく出会う事ができました。この画像にもすでに数個体が写っているのですが、背景にまぎれて見つけにくい感じでした。
見つけた時にはおきまりのガッツポーズでした。
ラン科ツレサギソウ属ジンバイソウ(神拝草または銀蝿草)です。草丈15〜25cmほど。草丈の割りには茎は細くて、触ると折れてしまいそうでした。基部には比較的大きな2枚の葉が向かい合って付きます。
花は茎の頂部に5〜10個ほとが穂状に付きます。
花の正面観です。側花弁が前方に伸び、側がく片と唇弁は後方へ反り返ります。背がく片は側花弁と共に前方へ突出します。和名の銀蝿草というのは花を銀蝿に見立てて、それが訛ったものとされていますがそれでは何だかこの草がかわいそうで、神拝草の方がありがたみがあってよいような気がします。
側面観です。距は長くて2cmほどありました。唇弁が弓のように後方へ反り返っています。
正面から見たところです。
上方から見たところ。緑色の背がく片と2つの側がく片がわかります。
この地ではラン科ミヤマウズラもたくさん咲いていました。草丈10cmほど。
への字形をした側がく片が特徴です。
またジンバイソウに戻ります。葉の状態が良かったものです。
葉は長さ7cmほどの楕円形でつやがあり、ふちが波打っています。
花序の部分です。
下から見たところです。細くて薄い2枚の側花弁が前方に伸びているのがわかります。
側面観です。花柄がねじれているのがわかります。
上前方から見たところ。側花弁がわずかに見えています。
ここでもリンドウ科ハナイカリを見つけました。
素敵な雰囲気です。
ヤマハギも見ごろでした。
場所をちょっと変えてまたジンバイソウを探してみました。あった、あった。ありました。
典型的な姿だと思います。
背後に木があるので、花序の部分が見やすかったです。
下部の終わりに近い花です。
上部の花はちょうど見ごろで側花弁の様子がよくわかります。
花序中央付近の様子。
一番下の花の花柱は黒っぽくなっていました。
一番上の花です。側花弁が前方に彎曲しながら伸びていました。
この2枚の葉だけを見るとツレサギソウ属ではなく、クモキリソウ属のようにも見えます。
これは今回見つけた中で一番フレッシュだったものです。
花の数が少ないですが、まだ開き始めて間もない感じです。距がまだ水平に近いです。
葉の様子。ふちが波打っているので開花していなくてもジンバイソウだとわかります。
苔の中から生えていた個体です。
花序の部分。
花の色合いが薄かったです。
ふかふかした苔に抱かれて心地よさそうです。ふちの波打ち方が一番はっきりしていました。
また別の所でも咲いていました。
心行くまでジンバイソウを楽しみました。
これはジンバイソウを見てから帰る途中で見つけたラン科ミヤマモジズリです。草丈10cmほど。
花序の部分です。また出会えてよかったです。