○もどる

9/23/2013

この連休は神奈川に帰省して、時期の花を観察する事にしました。まずはシソ科のアキノタムラソウです。草丈30cmほど。名前が秋という事になっていますが、花期は7〜11月と長いようです。学名はSalvia japonicaで、日本のサルビアとでもいう事になるのでしょうか。

花序の部分です。花は数段にわたって輪生しています。

花の正面観です。上下2唇からなっていて上唇はごく浅く2裂し、下唇は3裂して中裂片は一番大きく、左右の小裂片は前方に曲がっているようです。2本の雄しべが下に彎曲しているのがわかります。全体が細かい毛で覆われています。

側面観です。花の長さは1cmほどで、先端が2裂した雌しべが飛び出しているのがわかります。

葉の様子です。葉は対生して、このように3出葉になるか1〜2回羽状複葉となり変異が見られるようです。

別の株の葉の様子です。小葉が5つ見られます。

畑の土手にヒガンバナが群生していました。なかなか見事です。でもこの地ではこれが見納め。老人介護施設がここに建てられるという看板がありました。

花を上から見た所です。打ち上げ花火のように見えました。

側面観です。

続いての登場はシソ科のキバナアキギリという草丈30cmほどの多年草です。ようやく見つける事ができました。学名はSalvia nipponicaでこれもアキノタムラソウと同じく日本版サルビアといった所です。

花序の部分です。花はわりと密に付くようですが一斉に開花するのではなく時期を少しずらしながら咲いていくようです。

側面観です。花の長さは25mmくらいで、前方に紫色の雌しべが飛び出し、先端が2裂しています。

正面観です。花は上下2唇からなっていて下唇は浅く3裂しています。

上部から見た所です。がく片、花弁に毛が見られます。

雌しべと下唇にある雄しべを見た所です。下唇の雄しべは花粉を作らないようです。

正面やや下方から見た所です。4本の雄しべが確認できました。

もう一度上から見た所です。花はやや偏って付くようです。

上唇の内部がわかるように下からのぞきこんでみました。本物の雄しべはかなり長かったです。

斜め前方から見た所です。 昨年もこの花を探したのですが見つからず、ようやく出会う事ができました。ゴマノハグサ科のヒキヨモギに似ている感じでした。

別の花の側面観です。長い雌しべが垂れ下がっています。

前後に長い花なので雌しべと花弁の様子を写すのに苦労しました。

2つ並んで。

また前方から見てみました。サルビア ニッポニカ。一度聞いたら忘れない学名ですね。

斜め上から見た所です。素敵な味わい深い花です。

上唇をよく見てみると稜があって、それに沿って毛が生えているようです。

蕾やがく片の様子もお解かりいただけるでしょうか?

またまた側面観です。キバナアキギリという名は同じくシソ科のアキギリという草の黄花という事で、花や葉が桐の花や葉に似ていると解説されていますが、どうもピンときません。

別の株の様子です。

正面から見た所です。送粉者はマルハナバチだそうで、蜜を吸いに花にもぐると下唇にある雄しべが押されて、上唇内部にある花粉を作る雄しべが下がってきて、マルハナバチの背中に花粉が付くようになっているのだとか、、、

側面観です。この地では局所的に数株が確認できました。

斜め前方から見た所です。

キバナアキギリの葉です。キバナアキギリの別名はコトジソウで、これは葉が琴の弦を支える琴柱(ことじ)に似ている事に由来するようです。

キク科ヤブタバコも多く見られました。2年草です。

頭花は直径5mmほどで筒状花のみからなります。

何とカリガネソウも見られました。まだ咲き始めといった感じでした。

花冠の一番下にある大きな裂片の模様が北海道で見られるものとはちょっと異なっていました。

inserted by FC2 system