7/14/2011
今日は蝦夷梅雨とでも言うのかお天気が芳しくありません。でも貴重な花の時期、雨の合間を見計らってとある湿地帯に出没です。
まずはかなり白っぽいラン科トキソウから。まだやや多くの株が咲き残っていました。
今日のお目当ては草丈10〜15cmほどのラン科コアニチドリという多年草です。高層湿原などで見られます。国内分布は北海道と本州北部です。
斜め前方から見た所です。花の長さは7mmほどと小さいです。
下に伸びた唇弁の基部には紫色のすじが2本見られます。
3つの花を付けた個体です。
ほんのりとピンク色を帯びています。
唇弁は3裂していて、上部に背がく片、左右に側がく片、それらの内側に側花弁が見られます。
斜め前方から見た所です。
側面観です。花の後部に長さ1.5mmほどの距が見られます。葉は基部に通常1枚付いて長さ3〜5cmほどで形態は線状披針形です。
コアニチドリのコアニとは秋田県の地名で小阿仁と書くそうです。最初の発見地の名前に由来する命名です。
2つの開花した花と2つの蕾を付けた個体です。
小さい花ですが、よく見るとかわいらしい形をしています。蕾は球形です。
2つの花を付けたもの。
唇弁の紫色のすじがちょっと薄くて、側花弁の間には斑点が見られるようです。
花は茎の上部に数個付くようです。
花が一つだけのもの。
半透明の距がわかります。
正面観です。側花弁はあまり開かないようです。唇弁は中央の裂片が一番大きくて長くなっています。
三姉妹。
この個体の唇弁の左右の小裂片は小さかったです。思っていたより多くの個体に出会えて本当に良かったです。
これは低地の湿地などで見られるホソバノシバナという草丈20cmほどの草です。
直径3mmほどの小さな花が茎の上部に見られます。
お別れは普通のトキソウです。この後やや強い雨が降り出してきました。