6/5/2011
今日は朝早くに札幌を出発してあちこち巡る事にしました。いきなりラン科クマガイソウのご紹介です。笹が混じったやや急な斜面に群落を作っていました。見つけた時には胸がドキドキしました。長年の夢が叶いました。
草丈は30〜40cmほどの多年草です。
2株並んで咲いていました。
左側のものはまだ開き始めのものです。開花がいつ頃になるか、過去のアメダスの5月の最高気温の累積温度を数年にわたって調べ、今日観察に行く事にしました。
葉は扇状で向かい合って付き、放射状の襞が目立ちます。
とても素敵な姿です。
斜め前方から見た所。
正面観です。時期的にはちょうど良かったようです。唇弁は袋状で長さ8cmほどと大きいです。
全体がわかるように撮ってみました。
斜め上から見た所です。唇弁にも襞が見られます。
側面観です。
唇弁上部の花柱の様子です。側花弁には基部に毛が見られました。
典型的な花姿だと思います。
唇弁には個体差があり、見飽きる事がありません。
側面観です。側花弁やがく片の様子がわかります。
また別の個体。側花弁の幅が広く、花柱にも違いが見られます。
アップで一枚。実に面白い草です。
斜め前方から見た所。
葉の様子。長さは15cmほどです。
斜め前方から見た所。
正面観。
花柱の様子。
また別の個体です。
もう一つ。
側花弁やがく片がぴんと伸びて一番フレッシュな感じでした。
同じ株ですが、記念にもう一枚。
正面観です。状態のよい個体を思う存分楽しめました。いつまでもここで咲き続けて欲しいと思います。
ここからは場所を変えてサクラソウ科クリンソウの観察です。ある所にはあるもので群生していました。
花冠の中央部の色が濃くなっています。
草丈はかなり高くなり、40〜60cmくらいありました。
花は茎の上部に数段にわたって輪生状に数個が見られます。
足元には小さなツボスミレがぽつぽつと見られました。
川の流れと新緑の色合いが何とも言えません。
またここからは場所が変わります。コケイランが咲き始めていました。
この花は何度も撮っていますが表情に微妙な違いがあって楽しい花です。
サクラソウ科サクラソウの群生。
草丈は15cmほどです。
花冠の直径は25mmくらいで5深裂し、裂片の先端は浅く裂けています。
北海道では自生地が限られているサトイモ科ウラシマソウもいくつか見られました。
花は仏炎苞に覆われて見えませんが花軸の先端はかなり長い紐状の付属体となっています。
正面観です。
今日の一番のびっくりはこのクマガイソウの群落です。見つけた時には我が目を疑いました。まさかこんなにたくさんの株を見られるとは夢にも思っていませんでした。
全部で数十株はあろうかという大きな群落です。
まさにクマガイソウの宝庫です。
今日初めに見た個体とは唇弁の様子がちょっと異なっていました。
斜め前方から見た所。
逆光で写してみました。斑点の様子がわかります。
圧巻!!
この自生地が将来まで保存されるよう願わずにはいられませんでした。
オオバナノエンレイソウと並んで。
またまた所変わって帰り道でとある砂浜に出没です。マメ科センダイハギが咲き始めていました。草丈30cmほど。
花序の部分です。
黄色い花は遠くからでも目立っていました。
花は蝶形花で長さ25mmほど。
側面観です。
旗弁と翼弁の様子です。
葉は3出複葉で小葉は長さ5cm程度でした。
最後はこれも群生していた葉の大きなアブラナ科ハマハタザオです。
一つ一つの花は4枚の花弁からなり、長さは1cmほど。
今日も大きな収穫があって、満腹の一日でした。