○もどる

6/3/2012

アブラナ科ヤマハタザオがあちこちで咲いていました。この個体は草丈30cmほど。2年草です。
葉は茎を取り囲むように付き、縁には波状の鋸歯が見られます。

花は茎の上部にまばらにいくつか付いて直径4mmほどで、4枚の花弁からなっています。

北海道ではちょっと珍しいサトイモ科ウラシマソウがいくつか見られました。

仏炎苞の部分です。花軸の先端が長い紐状の付属体となっています。
この部分を浦島太郎が持っている釣竿の糸に見立てた命名なのはご存知の方も多いでしょう。

サクラソウが林内であちこちに見られました。

花冠は直径2cmほどで、花弁状に5深裂して平開します。花柱が長いものと短いものがあるようで、これは短いタイプのもののようです。

オオバナノエンレイソウはそろそろ終わりといった感じでした。

エゾノタチツボスミレがぽつりと咲いていました。

この林のものは白花でした。

前置きが長くなりましたが、昨年見つけたクマガイソウの群生が今年も無事に見られました。昨年よりちょっと個体数が増えているように感じました。

上のものとは違う群生です。こげ茶色の昨年の実が残っていました。

時期的にはちょうどよかったようです。何度見てもうれしいものです。

横顔。昨年の結実したものは草丈が高くなっていました。どういう具合かわかりませんが多くの個体が同じような方向に向いて咲いていました。

ここからは各個体の様子を見てみましょう。苞がやや大きくて、唇弁の穴の周囲が少し紅色をしていた個体です。

正面観です。唇弁の形状はかなり個体差があるようでした。

斜め上前方から見た所です。

側面観です。唇弁後部がふくらんでいます。

こちらは唇弁の穴の周囲が赤かったものです。

斜め前方から見た所です。

正面観です。色合いの差がかなりあります。

こちらは穴の周辺があまり赤くなかったものです。

同じくこちらも白っぽかった個体です。

正面観です。

唇弁の穴の形状にも違いが見られます。

どこから見ても実に不思議な美しさがある花です。

これは唇弁の穴が紡錘形で周囲が紅色をしていた個体です。

正面観です。アウトラインの形状も微妙に異なります。

唇弁のひだの様子がわかります。

もう一つ色白の個体です。

正面観です。唇弁の穴の周囲の赤みがほとんどありませんでした。

まだ開花途上のものも見られました。

大変長らくお待たせしました。こちらが一茎二花の個体です。2株見られましたが、もう一株は唇弁がくたびれていました。

一茎二花のものがあるというのは知ってはいましたが、見つけてびっくりです。花柄が2つ出るのではなく、一本の花柄の途中から分岐して上下に花が付いていました。

側面観です。下の花の柄の基部には一枚葉が付いていました。花だけでなく、葉も増えるようです。

クマガイソウを十分に堪能してから帰宅してまだ日が高かったので近所でクゲヌマランの様子を見てきました。こちらも個体数は変化がないようで安心しました。

長さ8cmほどの花序の花つきのよい個体です。

3つのがく片がわずかに開いていました。いやー今日も楽しいお花見でした。

inserted by FC2 system