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9/4/2011

先週の金曜日から札幌では台風12号の影響で秋雨前線が活発になってずっと雨模様でしたが、今日はレーダーエコーを見たら何とか出かけられそうだったので、小雨降る中、目的地へと向かいました。現地に着いたら雨は降っていなくて、時折日が差すまずまずのお天気でした。
今日ご紹介するのはシソ科のクロバナヒキオコシという草丈50〜120cmほどの多年草です。この画に数株写っているのですがおわかりいただけるでしょうか?

茎の先端部分を見た所です。濃い紫色の花がいくつか見られますね。
花は葉の付け根から花柄が伸びて、先端に集まって数個が付きます。
花期は8〜9月で、あいにく花の盛りは過ぎていたようでしたが、何とか見る事が出来てよかったです。

花の部分を見た所です。大きさは1cmほど。

花の側面観です。

花を拡大して正面から見た所です。花冠は上下2唇からなり、上唇は4裂して立ち上がり、下唇は前方に伸びて舟形になっています。

上の花の側面観です。下唇の張り出し具合がわかります。

咲き始めのものです。まだ下唇が閉じています。

下唇の内側には4本の雄しべと1本の雌しべが見られます。何ともかわいらしい形をしています。

側面観です。花の外表面には細かい毛が密に生えていました。

ようやく開き始めた蕾です。

花後実を付けた様子です。がくは5裂していて、実は4つ付くようです。

葉の様子です。葉には柄があって対生し、長さ5〜10cmほどの披針形〜三角状広卵形です。名前の由来は同じくシソ科のヒキオコシという草の黒花という事で、ヒキオコシというのはこの草の絞り汁を倒れている人に与えるとたちまち回復すると言う事から付けられた名前のようです。ヒキオコシは道内では渡島半島に分布し、クロバナヒキオコシは留萌地方以南の山地の林のふちなどで見られるようです。

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