9/17/2012
この連休は神奈川まで時期の花を観察するために遠征です。
まずは、関東地方南部以西の本州、四国、九州に分布するシソ科のマネキグサの観察です。草丈は40〜70cmほどと、やや高く、花が葉腋に1〜3個付きます。生育環境の悪化などで絶滅の危機に瀕しています。
花は直径1cm、長さ2cmほどで、上下2唇からなり、色合いはピンク色〜暗紅紫色です。花期は8〜9月です。
花の外周は白く縁取られています。
クローズアップで見た所です。
花の正面観です。マネキグサというのは漢字で書くと招草で、花の形が手招きしているように見えるからとされているようですが、どうもそのようには見えません、、、
側面観です。上唇は半球状になっています。
花を上から見た所です。下唇の左右が後方へ少し反り返っています。花の表面には細かな毛が見られます。
斜め前方から見た所です。
色合いの薄い個体です。時に白花も見られるようです。
茎頂の花の側面観です。
半球状の上唇に隠れるように4本の雄しべがやや前傾して付いています。私にはこの部分が招き猫の手のように見えましたが、いかがでしょうか?
正面観です。全体の形は人形のように見えます。
また別の花の側面観です。
正面観です。4本の雄しべの様子がわかります。
側面観と蕾の様子です。がくは5裂していて裂片の先端が尖っています。
遠路はるばる行ってみて探した甲斐がありました。小さいけれどかわいらしい花です。
葉は長さ3〜8cmほどの三角形状で先端がやや尖り、ふちには鋸歯が見られます。
マネキグサを見た後は三浦半島の南端の松輪という所まで移動しました。移動中に一時激しい雨に見舞われましたが、現地に着いてほどなく雨はやみ、青空が広がって暑かったです。
ナス科の落葉低木のクコの花が咲いていました。直径1cmほど。
キンポウゲ科センニンソウが満開でした。
花の直径は2〜3cmほどで、4枚の白い花弁状のがく片が見られます。
関東地方南部以西の本州、四国、九州、沖縄で見られるクマツヅラ科のイワダレソウという海浜植物です。
葉腋から花茎が伸びて、円柱状の穂状花序を付けます。一つ一つの花は小さく、直径2mmほどです。
アカネ科ヘクソカズラの海浜型のハマサオトメカズラも咲いていました。ヘクソカズラとの違いは葉にやや厚みと光沢がある点です。
花は直径、長さとも1cmほどです。
ノブドウのカラフルな色合いがきれいです。
雨上がりの澄み切った青空を背景にハマカンゾウがきれいに咲いていました。