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7/16〜17/2011

この16、17日にちょっと横須賀に帰省する事にしました。16日午後の便で羽田へと向かいました。巡航中にバンクを取ったのでどうしたのかと思って窓の外を見ていたら雄大積雲があって、それを避けるためだったようです。この雲の下では夕立が起きているのかもしれません。

明けて17日早朝。今日もよい天気で太陽がぎらぎらと輝いています。
ここは5月にご紹介した事がある三浦市内の黒崎の鼻という所です。
この時期としては珍しく富士山がうっすらと見えていました。(左側)

今日ここに来たのはクマツヅラ科の落葉小低木(暖地では常緑)であるハマゴウの花を見るためです。大きな群落を作っていました。幹は砂に隠れたり砂の上を這ったりして、枝が20〜30cmほど立ち上がります。

花は枝先の円錐花序にいくつか付きます。

花は長さ15mmほどの漏斗状花で上下2唇からなっていて上唇は2裂、下唇は3裂し、下唇の中央裂片が一番大きく、その中心部分には毛が生えています。雄しべは4本あります。

円錐花序の様子。

色が淡いブルーの個体です。

ハマゴウ(浜栲)という名前の由来は葉がよい香りがするため浜香が転じたとか浜を幹が這う様子から浜這の意味であるとか言われているようです。

ハマゴウは夏の浜辺の代表選手みたいなものでしたが、近年天然の砂浜が減少してきている事から生息地が少なくなってきているようです。

葉は楕円形で対生し、葉の裏側は灰色を帯びています。触るとさわやかなよい香りがします。

ユリ科スカシユリも満開でした。草丈40cmほど。花冠の直径は12cmほど。

ホタルブクロもまだ残っていました。

花冠の長さは6cmほど。

ここからは場所が変わってとある照葉樹林内にて。
ラン科マヤランを何とか見る事ができました。草丈8cmほど。花冠の直径は30mmほど。3つのがく片には赤紫色のすじが入り、側花弁にも同じく赤紫の斑が見られ、唇弁の色が一番濃い赤紫色をしています。

側面観です。マヤランは光合成をせず、菌類と共生して生活している腐生植物です。国内分布は関東地方南部以西、四国、九州、沖縄です。
神戸の摩耶山で初めて発見された事に由来する命名です。

正面観です。マヤランはシュンラン属です。花の作りがシュンランに似ています。

シソ科アキノタムラソウが開花していました。

花は茎の先端近くに輪生状に付き、上下2唇からなり、上唇は直立し、下唇は3裂しています。

こちらは絶滅が懸念されるヒガンバナ科のオオキツネノカミソリという草です。草丈30〜40cmほど。

雄しべが花被片より長いのでキツネノカミソリと区別されます。

これは一見草のように見えますが、実際は小低木であるマメ科コマツナギという木です。葉は4〜5対の小葉を持つ羽状複葉です。

花は紅紫色で長さ5mmほどの蝶形花です。

帰路にて。中央やや左に富士山。右手に積雲の列が見えていました。

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