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4/29/2009

もう4月も終わりでゴールデンウイークに突入ですね。今日は札幌から290km南下して、江差町にある標高522mの元山という山に登ってから江差町の隣町の厚沢部町にあるつちはしレクの森を散策することにしました。札幌を午前2時50分に出発して支笏湖周りで虻田洞爺湖まで行き、そこから道央道を終点の八雲まで行って後は、国道277号線、220号線、227号線を通って登山口まで行きます。登山口までの道はちょっとわかりにくかったですがカーナビを頼りにして何とかたどり着けました。この画は登山口に行く途中で見た元山です。(左のピーク)地図はこちら

これは高さ2〜3mほどのキブシ科キブシの木です。登山口に行くまでの間に数本生えていました。札幌近辺にはないので、道南まで来たんだなあと改めて感じました。

枝先に穂状に黄緑色の花を10数個付けて下垂します。

写真を撮っていたらキタキツネがひょっこりと顔を出しました。人馴れしているのか写真を近づいて撮っても逃げるそぶりさえ見せませんでした。

道路の終点が登山口でやや広い駐車スペースがあります。

駐車場の奥の左手にこのような案内板がありました。午前7時40分に入山です。

登山道はこのように階段が設けられている所もあったり、丁寧に笹刈りがされていて歩きやすかったです。

登りはじめてすぐに今日の目的の花の一つに出会う事ができました。スミレ科ナガハシスミレです。このスミレはすでに2ヶ所で観察しているのですが、道南のものは何となく形質が異なるような気がしていたので、見る事が出来て良かったです。今まで見ていたものより距が細く、長いといった印象です。

正面観。花の直径は10mmほどで小さいです。

側面観。距の長さは2cm近くになります。

263回花冷えの回で書きましたが4月26日に季節外れのまとまった降雪があり、登って行くと登山道に雪が残っていました。

雪の中からジンチョウゲ科ナニワズが顔を出していました。

カタクリも寒そうです。

雪のない所でスミレ科オオバキスミレが咲き始めていました。

この個体はオオバキスミレにしては葉が小さく、唇弁のすじもごく薄く、花だけを見るとエゾキスミレのような印象をうけました。

こちらは唇弁のすじがはっきりしているものです。葉も大きめです。

花弁の付き方も微妙に異なります。

さらに登って行くと登山道は完全に積雪状態になってしまいました。
積雪は15cmほどありました。

登りはじめて50分ほどで上部の分岐に着きました。

分岐から見た元山です。ある程度の積雪は予想していましたが、これほどとは思ってもいませんでした。
山頂付近でのお楽しみにめぐり合えるか期待と不安がよぎります。

積雪の中、たくましく花を広げたカタクリです。

山頂に向けてやや急な登りが続きます。

そしてついに感動の初対面となったツツジ科イワナシです。高さ10cmほどの常緑小低木です。
花は長さ1cmほどで先端が浅く5裂します。

花は筒状できれいなピンク色をしていました。本来ならもっと多くの個体を見る事ができるようでしたが、この日はこの株だけが開花していました。
遠来の客を出迎えてくれたようでした。

もうすぐ山頂です。背の低い笹に覆われていました。

山頂に到着。山頂の看板は倒れていました。眼下に江差町の街並が見えていました。

江差は風が強いことが多いのか、風力発電用の風車がたくさん立っていました。

元山のとなりには標高611mの笹山という山があって分岐点からコブを二つ越えていくと山頂に神社があるのだそうですが、積雪のため登山道が極めて不明瞭になっていたので今回は行きませんでした。(右手のピークが笹山です。)

下山する頃になってようやく開き始めたキクザキイチゲです。

下山してまだ時間に余裕があったので、江差町の北にある厚沢部町のつちはしレクの森へと向かいました。
レクの森入口付近では測定をやっていたので車のスピードには注意したほうが良さそうです。

今年の初物、スミレ科スミレサイシンです。一部で群生していました。

花は直径20mm以上ありました。

この森でもお目当てはナガハシスミレです。日当たりの良い所で少し見られました。

花弁と距が同じ色で、距が細く、花弁の先端が少しくぼんでいます。

側面観。

札幌では見られないヒノキの林です。檜山地方の名前の由来にもなっているとか。

エンレイソウとカタクリ。

またまたナガハシスミレです。

素敵な雰囲気です。

これは距がやや太くて少し短いものです。

この個体は今日見た中では一番距が長かったものです。

正面観。

側面観。

距が本当に長いです。

散策路の法面にカタクリがたくさん。

1時間半ほど散策路をまわって駐車場に戻りました。
芝生の中にぽつんと咲いていたエゾエンゴサクに別れを告げて帰途につきました。

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