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8/24〜25/2013

今回はかわちのいろいろ見てある記分館発足5周年を記念して、以前から地道に計画を立てていた奥尻島を訪問する事になりました。お目当てはオクシリエビネです。仕事を一日休んでの大遠征です。24日午前4時自宅を出発、午前9時30分江差発のフェリーで渡ります。天候が悪くなれば帰りに足止めされるかも知れず、目的のオクシリエビネを見つけられるかどうかはっきりしないという不安が付きまといます。今までの中で一番の大博打です。
この画は無事に奥尻島に着いて撮影スポットから撮ったなべつる岩です。左端に白いフェリーが写っています。

24日午後、奥尻島に着いてすぐに探索を始めましたが見つかりません。森の中に咲き残りのオオヤマサギソウがありました。

花序の部分です。初日は6時間ほど探索しましたがだめでした。

24日夜は翌日に備えて早めに床につき、翌25日朝、雨が窓をたたく音で目覚めました。雨降りか〜と思いながらレーダーエコーを見てみると一時的な通り雨のようだったのでしばらく待機していたら期待通り青空が広がってきました。帰りのフェリーは午後16時5分発なので、それまでに決着をつけなくてはなりません。
これはユリ科ヤブランです。

花冠がとても大きいツルリンドウが見られました。

そして午前5時半から2時間ほど大汗をかきながらやや急な斜面の森の中をさまよっていたら突然目の前にオクシリエビネが現れました。狂喜乱舞の瞬間です。かわちのいろいろ見てある記もついに来る所まで来てしまいました。夢か現か幻か。思わず顔をはたいてしまいました。見つけたのは全体で30株くらいありそうな群落でした。開花株は2株。草丈は30cmほどでした。

ちょっと角度を変えて一枚。思わず鳥肌が立ってしまいました。

ISO感度を変えてもう一枚。見つける事が出来て本当に良かったです。山の神様に感謝。

株の左側から一枚。事前の天気予報では雨だったのですが、幸い一時的なもので、こうして観察出来たことは奇跡的な事なのかもしれません。

花序の部分です。何とも形容しがたい魅力的な花です。

花の正面観です。上下方向の長さは23mmほど。唇弁の薄紫色の色合いが素敵です。左右に白く細い側花片が伸びています。さらにその上にはやや幅が広い2つの側がく弁が見られ、中央上部には1つ背がく片が見られます。

斜め前方から見た所です。

花をやや下から見ると唇弁上部の袋状になっている部分の内側に濃い紫色の斑点が見られました。

今度はやや上の方から見た所です。

側面観です。距はありませんでした。

花序の一番下の花の様子です。唇弁の色が薄くなっています。

オクシリエビネは本州、四国、九州に分布するナツエビネの変種とされていて、その違いはオクシリエビネの葉の裏側にはごく短い毛が見られる事なのだそうですが、あまりはっきりしませんでした。

オクシリエビネの観察ができて何だかとても幸せな気分になって下山しました。波打ち際にはウミネコ?がたくさんいました。

なべつる岩を遠くから見た所です。先の南西沖地震では上部が崩れたようで補修されたのだそうです。(多分上部の緑がない部分だと思います。)左側にこんもりと盛り上がっている緑色のものはヒロハヘビノボラズだとか。

オクシリエビネを十分に楽しんだら何だかお腹がすいてきてウニ丼を食べる事にしました。イカのゲソの酢味噌和えとたくあん、味噌汁付です。

帰りのフェリーが入港してきました。

奥尻島のゆるキャラ、うにまる君に見送られて帰ります。

出航後1時間くらい経ってから船尾へ行って奥尻島の島影を望みました。また機会があったら行ってみたいです。

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