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7/1/2018

今日はかねてから見たいものだと思っていたシレトコスミレを探しに知床硫黄山に登る事にしました。実はこの計画は一昨年前から行っていたのですが一昨年は途中で天候悪化すると判断し、途中で下山。昨年は日中の気温が知床とは思えないような30度ほどになり、持っていたスポーツドリンクが底をついて、熱中症のような状態になったため、これまた途中下山しました。今年は3度目の正直。天候はまずまずで、絶対に今年は見ると覚悟を決めて午前4時に登山口に立ちました。ユンケル飲んで出発です。

初めはミズナラが多い林内を進んで行きます。

林を抜けると山頂部がはるかかなたに見えてきました。今日は天気予報ではくもりで午後になってから小雨のようでしたが、幸い雲底は高く、山頂部が雲の中でなかったので一安心しました。

シラタマノキがあちこちで咲いていました。

ぼちぼち登っていくと旧硫黄採掘地に出ました。

マルバシモツケも見られました。

樹林帯を抜けると岩登りが待ち構えていました。岩にペンキで印が付けられているので、それを頼りに大汗かきながら登って行きます。

シロバナニガナが咲いていました。

頭花は直径13mmほど。

何とか岩礫地を登り切ると新噴火口の所に着きます。案内板にはこれより上は十分な準備が必要ですと書かれていました。ここから先はハイマツのトンネル歩きになります。

ハイマツ帯に入りました。一応笹刈りはされていましたが、進むにつれて登りは厳しくなり、先が見通せないので結構こたえます。

ゴゼンタチバナがあちこちで見られました。

イソツツジもたくさん見られました。

コケモモも見られました。

辛いハイマツ帯の最後はいったん高度を下げて沢出会いにたどり着きました。迷いこまないようにロープが張られていました。

雪渓の始まりです。軽アイゼンを付けて一歩一歩登って行きます。

雪渓は概ね1kmくらい続いて、一部斜度がきつい所もありました。登りでは雪渓から水蒸気が立ち昇っていました。この雪渓では落石に注意が必要です。

雪渓を登り切ってアイゼンを外し、しばらく登っていくと恋焦がれていたシレトコスミレに対面する事が出来ました。至福の瞬間です。

リュックサックを下して撮影に専念します。草丈は5〜6cmほど。

花は直径1cmほどで、中央部が黄色くなっていました。

側面観です。距は極めて短く緑色になっていました。

葉は厚みがあって深い緑色で光沢があり、ふちには浅い鋸歯が見られました。

別の株です。

側花弁には毛が生えていて唇弁には紫色のすじがみられました。

がく片は5つあり、長さ3mmほど。

5つの花が並んで咲いていました。実にかわいらしいです。時期的にはちょうど良かったようです。

とても辛かった登りの苦労など一瞬で忘れさせてくれるような花姿です。

また別の株です。蕾も見られました。

素敵な正面観です。

上弁は後方へ反り返っていました。

崩落が進んでいる硫黄山山頂部です。

硫黄山の向かい側にある無名峰です。

またまた別の株です。

忘れないように何枚も撮影しました。

葉の先端はとがっていました。

唇弁の模様も変化があって面白いです。

この花のがく片の色は薄かったです。

メアカンキンバイもちょうど見頃でした。

岩の隙間に生えていた個体です。このような過酷な条件下でも咲いているという事が不思議に思えます。

マクロズームで最後に一枚。花柱基部はオレンジ色でした。

斜め上から見た所です。名残惜しいですが十分にシレトコスミレを楽しんで下山しました。

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