○もどる

3/9/2010

今日は東洋ランの一種のシュンランのご紹介です。北海道では渡島半島と奥尻島に分布し、本州、四国、九州の落葉樹林内などでよく見られる日本の春を代表するようなランです。葉は幅10mmほどの線形でふちがざらついています。
この個体はインターネットの通販で青森県の業者から購入しました。
昔、私が幼い頃、早春の横須賀の雑木林の中で遊んでいた時にこの花の蕾を見つけ、春が来た事を感じ取ったのを思い出しました。
とても懐かしい草です。

花の横顔です。花の幅径は5cmほどで、上方と左右にがく片が伸びています。
鉢は素焼きのラン用の深鉢を使っています。用土は鉢の底に直径2cmほどの火山礫を深さ3cmほどに敷き詰め、その上に鹿沼土と赤玉土を等量に混ぜたものを入れ、さらに表面を桐生砂で覆ってあります。通気性とほどよい保水性が得られるようにしました。花芽の形成は日照量の変化には依存せず、夏場25度くらいの高温にさらされると夏から秋にかけて花芽が形成されるという高知大学の論文がありました。何とか開花させる事ができてよかったです。

正面から見た所。紫色の斑点が三つある白い唇弁とその上に緑色の側花弁が覆っている花柱が見えています。この花は別名ホクロ(唇弁の斑点に由来。)とかジジババとも呼ばれています。(花柱をお爺さんに、唇弁をお婆さんに見立てたもの。)
祖母からはジジババと聞かされていました。
野生ランとしては大きな花を付けます。シンビジウムの仲間で花をてんぷらや吸い物の具としても使われるようです。

3月11日側花弁が開いて花柱が見えてきました。

3月19日側花弁がさらに開いて唇弁のひだと模様がよく見えるようになりました。シンビジウムの類は開花状態が長く続くので楽しいです。

3月21日の様子。

inserted by FC2 system